第4回福岡ミステリー読書会 ジャック・カーリイ「デス・コレクターズ」レポ





※ネタバレ全開ですのでデスコレ未読の方は退避推奨です




というわけで先日行われた翻訳ミステリー大賞シンジケート主催の読書会のレポなどを。13日の金曜日という絶好(?)開催日に恵まれた今回、お題はジャック・カーリイ「デス・コレクターズ」であります。


デス・コレクターズ (文春文庫)

デス・コレクターズ (文春文庫)



ちなみに13日の金曜日といえばジェイソンでありますがジェイソンの得物は鉈でありチェーンソーは「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスであるという知識を飲み会などでドヤ顔で披露すればウザがられること間違いなしなのでオススメです。初っ端から話がそれまくっておるが気にしてはいけない。


会場は既にお馴染みとなった感がある福岡市赤煉瓦文学館(画像はこちらをどぞ)。今回は世話人2名、ゲスト2名、参加者22名の会場のキャパぎりぎりとなるかなりの盛況っぷりでしたよ。ゲストはデスコレ担当編集の永嶋俊一郎氏、スティーブン・キングの翻訳などで知られる白石朗氏。まさかのビッグゲスト参戦で参加者一同驚愕。というか失礼ながらお二方すげぇ雰囲気似てて(服も似てた)ちょっと笑ってしまいました。


今回は参加人数の都合で2グループに分けての感想の言い合い・・・となったのですが、ここで(ワシ的に)サプライズが。

世話人さま「あ、すいませんけど片方のグループの司会進行をお願いします」
ワシ「へっ ( ゚д゚)」



おいおいそういうことは前もって言っておいてくださいYO!グループの皆様の暖かいフォローで何とか務め上げた(と思う)けど、ちょい冷や汗ものでしたぜ。


では以下、ワシが所属してたグループで出た感想をピックアップ。



・「百番目の男」と方向性が180度違っててびっくり
・刊行当時はあまり面白く思えなかった(「百番目の男」のイメージが強すぎた)
・今回の再読では大変面白く読めた 「百番目の男」の呪縛が解けた
・相棒のハリーが超いい男
・表現(比喩とか)がいい
・陰惨な話だけどユーモアがある
・普段は読まないジャンルだけど、楽しく読めた
・フォリエの絵画が印象的
・家族から殺人犯が出てるけど、その場合でも警察官にはなれるものなの?
・彼女が変わったのにはびっくりした
・カーソン結構純情キャラ
・見事に騙された びっくりした
本格ミステリ的味わいとサイコサスペンス的味わいが同時に楽しめる
チャールズ・マンソン事件の影響って大きいのね
・カーソンの女性関係はどうなっているのだ
・カリュプソが中々いいキャラ
・登場する女コレクターもいいキャラ
・仮面がメタファー的扱いされてて印象深い
・「百番目の男」よりもキャラクターが魅力的になった
・カーソンって超次男坊キャラだよね
・南部の描写が印象に残った(風景とか食べ物とか)
・カリュプソの女子力って高くね?
・警察小説的なものは初めて読んだけどすごく面白かった 新鮮でした
・「良い警官」と「悪い警官」を演じ分けして尋問するシーンが印象的
・警察小説っつーよりも私立探偵もの?
・カーソンの捜査におけるモチベーションがイマイチ伝わらない

だいたいこんなところ。ワシのいたグループは女性率が高かったので、結構斬新な意見が多くて色々と参考になりました。「カーソン次男坊キャラ」については同意する人が多かったので「ごめんちょっと意味わかんない」と説明を要求したところ大変ためになる意見を頂き、次男であるワシはそれを参考に今後の人生を生きようと思いました(割と真顔で)


この後ホワイトボードに意見を転記して、もう片方のグループと比較・突っ込みなど。大体似たような意見でありましたが、総じてストーリーそのものよりもキャラクターについての感想が多かったのが印象的でした。つーか転記完了したあとの写真撮っておけばよかった・・・


最後は訳者・編集者の方から裏話や質疑応答など。オフレコ的な話もあったのでこの辺はないしょ。あっという間の2時間でした。そして戦いは2次会3次会と続いたのですが、酒の力で記憶が曖昧それはまた別の機会にでも。(おい)


今回は半数くらいが新規の方だったのかな?読書仲間が増える楽しいイベントですので、福岡近郊の方は恐れず参加してみればいいさね。