トム・ウッド「パーフェクト・ハンター」(上下)



パーフェクト・ハンター (上) (ハヤカワ文庫NV)

パーフェクト・ハンター (上) (ハヤカワ文庫NV)



パーフェクト・ハンター (下) (ハヤカワ文庫NV)

パーフェクト・ハンター (下) (ハヤカワ文庫NV)


プロの暗殺者ヴィクターは、依頼どおりに標的の男を射殺し、男が持っていたフラッシュメモリーを奪った。だが、その時から彼は殺し屋に襲われ始める。彼は知らなかったが、フラッシュメモリーにはロシアの軍事機密が記録されており、CIAがそれを受け取るはずだった。ヴィクターは殺し屋を次々と倒し、自分の命を狙う者が誰なのか突き止めようとする。やがて彼は、暗殺の仕事を仲介する人物に会い、意外な事実を知る。


仲介者の話では、ヴィクターの殺害に失敗した首謀者が、今回の暗殺計画の関係者全員を抹殺しようとしているという。ヴィクターは仲介者に協力し、首謀者の正体とフラッシュメモリーの中身を解明しようとする。だが敵は凄腕の殺し屋を差し向けていた。しかも、ある事情でヴィクターを追うロシアの情報機関が軍事機密の流出を阻むべく動き始めた。壮絶きわまりない戦闘の行方は?期待の大型新人が放つ冒険アクション巨篇。



冒頭からテンション高いアクションシーンが繰り出され、ほぼ全編そのテンションが持続する読ンでて血湧き肉躍る王道の冒険小説。余計な要素はいらねぇ!アクションだ!銃だ!格闘だ!という作者のソウルフルな叫びが聞こえるか聞こえないかは置いといて、まったくもって脇道にそれない展開なのでぐいぐい読まされますよ。それでいてストーリー展開もシンプルながら各陣営の思惑が絡み、中々に飽きさせない作りとなっております。特にラスト近くの殺し屋との戦闘シーンはすげぇぜ。テンション上がりまくるぜ。


とはいえ新人さンの作品らしいので、結構あちらこちらに荒削りなところも見受けられるのですけど、まぁその辺も結構味があるっつーか作品の勢いのおかげであまり気にならずに読めると言いますか。とりあえず冒険小説がお好きな方はスルーせずに読ンでみればいいンじゃないかな。超面白かったよ。映画:コマンドー的なものが好きな人には超おすすめだ!