アリス・キンバリー「幽霊探偵からのメッセージ ミステリ書店1」



ミステリ書店(1) 幽霊探偵からのメッセージ (ランダムハウス講談社文庫)

ミステリ書店(1) 幽霊探偵からのメッセージ (ランダムハウス講談社文庫)


「おれは私立探偵ジャック。いや、正確に言うと、ジャックの幽霊だ」
なんて面白くない冗談───自分の経営するミステリ書店で売れっ子作家が急死。そして今度は幽霊のご登場? しかもこの幽霊こそが、死んだ作家の描いた主人公、私立探偵ジャック!? 半信半疑のまま書店主ペネロピーは幽霊の力を借り作家の死の真相に迫るが……!?
頭は切れるが体が動かない幽霊探偵と、体は動くが推理がいまいちのミステリ書店主の名コンビ誕生!



こーゆーのもコージーミステリ扱いなのか。


というか幽霊であるところの私立探偵ジャックの存在感がハンパなさすぎていい笑いが止まりませンよこれ。すごーくゆったりした、サツバツとした世界観とはまったくもって無縁の雰囲気(この辺がコージーたる所以なのかね)なのに、ジャック一人だけ行動とセリフがハードボイルドしているのでこのミスマッチ感がたまらなく楽しい。舞台がミステリをメインに扱う書店ということで、海外ミステリ好きな人ならところどころにニヤリとできるネタを仕込んでいるのも個人的にはポイント高し。


本書も先日読了したピザマンと同じく、いつまでもこの世界に浸っていたいという読ンでて大変心地良い作品でした。これはオススメ。(でも今絶版っぽいンだよなぁ・・・)