マイクル・コナリー「真鍮の評決」(上下)



真鍮の評決 リンカーン弁護士 (上) (講談社文庫)

真鍮の評決 リンカーン弁護士 (上) (講談社文庫)



真鍮の評決 リンカーン弁護士 (下) (講談社文庫)

真鍮の評決 リンカーン弁護士 (下) (講談社文庫)


丸一年、わたしには一人の依頼人もいなかった。だが妻とその愛人の射殺容疑で逮捕されたハリウッド映画制作会社オーナーは弁護を引き受けてほしいという。証拠は十分、アリバイは不十分。しかも刑事がわたしをつけまわす。コナリー作品屈指の二人の人気者が豪華共演する傑作サスペンス、満を持して登場。



ハラーとボッシュの豪華共演で送る、リンカーン弁護士シリーズ第2作。今度はハリウッドの大物が依頼人だ!超うさンくさいが依頼人のため弁護はちゃンとやるぜ!


という「いかにも」的発端から「いかにも」的展開を経て後半の行き詰まる法廷シーンに突入するわけなのですが、さすがコナリー、終盤になってから高加速のドライブ感あるジェットコースター的展開を見せ、終わってみればこれ以上ないってくらい満足のいく法廷ミステリに仕上がっておりました。この熟練のテクニシャンっぷりは流石と言わざるを得ない。


とはいえラストのおまけ的エピソードはどう受け止めればいいンだこれ。後付にも程があるンだが(´・ω・`) もう笑うしかないのか?いや、「だからどうした」的事実なンだけどさ・・・今後何か重要なネタに繋がるのかしらン。