スティーグ・ラーソン「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」(上下)



ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 上

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 上



ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 下

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 下


宿敵ザラチェンコと対決したリスベットは、相手に重傷を負わせたものの、自らも傷つき、瀕死の状態に陥ってしまった。現場に駆けつけたミカエルの手配で、リスベットとザラチェンコは病院に送られ、一命を取りとめる。だが、彼女を拉致した金髪の巨人は逃走してしまう。この事件は、公安警察の特別分析班の元班長グルベリに衝撃を与えた。特別分析班は、政府でも知る人の少ない秘密の組織で、ソ連のスパイだったザラチェンコの亡命を極秘裡に受け入れ、彼を匿ってきた。今回の事件がきっかけでそれが明るみに出れば、特別分析班は糾弾されることになるからだ。グルベリは班のメンバーを集め、秘密を守るための計画を立案する。その中には、リスベットの口を封じる卑劣な方策も含まれていた……


秘密組織・特別分析班の出現で一気に高まる緊迫感。波瀾の展開が待ち受ける、三部作の最終篇!



そして3部。これまた2部とはうってかわって、今度は謀略ものと法廷ものという、シリーズ通して読めばミステリの様々なバリエーションが一度に楽しめるというエンタメ作品としてはもうこれ以上ないンじゃね?という仕上がりになっております。リスベットのために関係者が立ち上がる怒涛の展開は読ンでて泣けるぜ。つーか法廷シーンは楽しいけど相手がお間抜けすぎてちと緊張感が欠ける気がしたのだが、まぁ爽快感あったから別にいいか(いいのか


スウェーデンのハードな社会派テーマを扱いながらも、リスベット・サランデルという女性の良質な成長物語であり、かつ圧倒的エンタメ作品であるというこのミレニアム3部作。未読の方は貪るようにガブッと3作まとめて読むと大変幸せになれるに違いなかろうて