柳広司「パラダイス・ロスト」
- 作者: 柳広司
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/03/24
- メディア: 単行本
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大日本帝国陸軍内に極秘裏に設立された、スパイ養成学校“D機関”。「死ぬな。殺すな。とらわれるな」───軍隊組織を真っ向から否定する戒律を持つこの機関をたった一人で作り上げた結城中佐の正体を暴こうとする男が現れた。英国タイムズ紙極東特派員アーロン・プライス。だが“魔王”結城は、まるで幽霊のように、一切足跡を残さない。ある日プライスは、ふとした発見から結城の意外な生い立ちを知ることとなる───(『追跡』)。ハワイ沖の豪華客船を舞台にしたシリーズ初の中篇「暗号名ケルベロス」を含む、全5篇。
結城中佐はゴルゴか。(正体不明な意味で)
もはや柳氏の代表作めいた感があるジョーカーシリーズ。本作は初の中編を収録しておるのですが、まぁ正直短編の方がやっぱ切れ味が良い感。いや中編もこれはこれでいいですけど。というかここまできたら練りに練られた謀略が発動する長編も読みたいものです。うむ、ファンは勝手なものだな(´・ω・`)
本書の読みどころは中編よか、結城中佐って一体何者よ?という正体に迫る話かな。まぁ「やっぱな」的オチを迎えますのでびっくり感とかやられた感はあまりないのですが、やっぱここまでシリーズ続くとこの手の話をやっておかないともにょっとするよね。今後も定期的にこの手の話はやってほしい(何だかンだでこの手の正体暴き話は好き)