西村健「残火」



残火 (100周年書き下ろし)

残火 (100周年書き下ろし)


衆議院議員会館内の代議士の一室から、1億円の現金が強奪された!
犯人は、たったひとりの初老の男。
若手衛視・富士見は、偶然目撃した犯人の纏う異常な殺気に身震いする。
元マル暴刑事のベテラン衛視・久能は監視カメラの画像を見て驚愕する。
そこに映った男は、仁義をなくしたヤクザの世界に背を向け、足をあらったはずの「伝説の極道」花田秀次だった───。


政治家のトラブル処理屋・矢村が指揮するヤクザの襲撃を振り切り、
1億円を抱えて、ひたすら北へ向かう花田。
現役刑事と衝突しながら花田を追い続ける久能。
果たして花田の真の目的とは。終着駅に待つものとは。


不器用でも、時代遅れでも、ただ仁義に生きる。
この男が叩っ斬るのは、誇りを失くした日本そのもの───。
「よぅ見とけ。これがあいつの日本人への遺言じゃ」



西村健高倉健が好きすぎるのはよーくわかった。ええ、わかり申した。


古き良き任侠作品の臭いっつーか、ジャパニーズノワール的作品とでも言えばいいのか、もうどこを切ってもロマンしか出てこない作品。無茶な設定?それがどうした!というパワーが全体から放出されており、もう好き/嫌いがハッキリでるであろう内容。ワシはもうこーゆーの大好きなのでラストシーンの花田のかっこ良さっつーか生き様っつーか信念に痺れ申した。やはり西村健はいい。