G・K・チェスタトン「ブラウン神父の無心」



ブラウン神父の無心 (ちくま文庫)

ブラウン神父の無心 (ちくま文庫)


ホームズと並び称される名探偵「ブラウン神父」シリーズを鮮烈な新訳で。「木の葉を隠すなら森の中」など、警句と逆説に満ちた探偵譚。怪盗フランボーを追う刑事ヴァランタンは奇妙な二人組の神父に目をつける…「青い十字架」/機械人形でいっぱいの部屋から、血痕を残して男が消えた。部屋には誰も出入りしていないという。ブラウン神父の推理は…「透明人間」。



短編をつまみ食いはしたことあるのですが、1冊まとめて読ンだのは実は初めてだったりするのです。もうHARAKIRIして詫びるしかない(誰にだ)


つーかブラウン神父めっちゃいいキャラしてるな!時に神父とは思えぬアナーキーっぷりを発揮するところが実にスリリングだぜ。そして収録されている話も結構驚きに満ちてて、さすが語り継がれるだけのことはあると思いました。「青い十字架」「秘密の庭」とかいきなりこのネタかよ!と驚愕ですよ。チェスタトンマジぱねぇ。でも「透明人間」は発表当時は世間の風俗的に無理なかったかもだが、今となってはちょい無理感あるな(´・ω・`) いやまぁ楽しいからいいけど。


まぁでも本書の白眉はやはり超有名作「折れた剣の招牌」かしらン。冒頭からあからさまにヒントというかそのものを提示しているというのに、ネタが明かされたときの衝撃といったら!やっぱ凄いよコレ。そしてそれだけに終わってないところがまた凄い。チェスタトンぱねぇ。


新訳版で入手難易度が下がったこともありますし、未読の古典ミステリスキーはワシのようにそろそろ手を出してもいいかもですだよ?この調子で新訳版続刊をお願いします。