月村了衛「一刀流無想剣 斬」

一刀流無想剣 斬

白刃一閃！
血が香り、殺戮の気が充ちる。


幾重にも切れ目なく訪れる絶体絶命の危機！戦国末期、一人の男が一国を相手に血刀を振るう。
その名は神子上典膳。
剣聖・伊藤一刀斎より印可を受けた一刀流の達人である。

さらっと読める伝奇剣豪小説。


つーかさらさらっと読めるので話にもキャラにもあまり深みはありませぬが、話の起伏にメリハリがついており話の展開もコンパクトながらきっちり起承転結しているので充足感は結構ありました。まぁコンパクトさが仇となったか、「ちょっと強引じゃね？」的展開も見受けられましたが・・・。しかしまぁ短いなかにも色々と盛り込ンでおりワシとしては結構満足。文章にキレがあるのでチャンバラやってるシーンの緊張感がすげぇぜ。もうちょい長くして敵味方ともどももう少し掘り下げてくれりゃ何も言うことはなかったけど・・・。


しかし他の作品でも思ったけど、月村氏はこの手の伝奇小説も行けるな。どっかで腰を据えて、大長編をやってもらいたいところだけど。